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2016.03.05 Saturday

ギフト±

久々に「ギフト±」という面白い漫画に出会いました。


簡単なあらすじを書くと主人公の鈴原環は女子高生にして狩りのプロ。
彼女が狩りの対象としているのは更正を期待出来ない犯罪者(特に性犯罪絡みが多めな気がする)。

ここまで書くと法では裁けない人間に対して復讐するストーリーであったり、
デスノートようなストーリーを連想するかと思いますが
ギフト±が個人的にユニークだと思うのは
殺しや復讐が目的ではなく臓器売買という名の人助けであること。

というのも主人公たちの論理で言えば
更生を期待できないような犯罪者は生きる価値のない社会のクズであると。
しかしその体から臓器を摘出して臓器移植を待っている人たちに臓器提供することで
生きる価値のない犯罪者も初めて社会に貢献できると。
実際に現実の世界でも臓器移植を待っている人たちは大勢いて
闇ルートで臓器移植や売買が行われています。

そのために主人公たちのグループは
更生の期待できない犯罪者たちを拉致して解体、
臓器を摘出、売買しているわけです。

移植を待っている人たちにも分配できるし、社会のゴミも減るし一石二鳥だよねと。
つまり彼女たちが行っているのは人殺しではなく、
あくまで人助けであるという価値観なのがスゴイところです。

例えるのなら金持ちから税金を多めにとるのと同じように、
生きる価値のない人間から生きたいと願っている人間に
臓器という命のギフトを臓器移植という形で再分配してもOKじゃん?ということです。

そんな主人公の鈴原環が口癖のようにストーリー上で口にするのは、

「命をありがとう」


あまりのぶっ飛んだストーリーとコンセプトにもうやられてしまいました。
デスピリアというゲームでも犯罪者の脳を「脳去勢」して強制労働させる、
みたいなストーリーはありましたが
臓器を摘出して命の再分配をするという発想はなかった。

解体後のこの清々しい笑顔に狂気を感じます。

で、正しいことなのかどうは置いておいて、
実際彼女たちの言い分もよくわかるんですよね。

特に日本は被害者よりも加害者の人権の方が厚く扱われているように思うし、
そのことに理不尽さを感じたことがある人は多くいると思います。
(特に個人的には少年法なんていらないと思ってます)

いわゆる人権派の人たちは犯罪者が生まれるのは彼らが悪いのではなく社会の責任だと。
なので社会としては彼らの更生を信じて暖かく見守ろうじゃないか、
宇宙船地球号の一員として的な深イイ話だったり、
この世に一度も罪を犯したことない人間はいないのだから聖書の
「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい」
という有名な一節を持ち出すのが常套パターンなわけですが
「はい、そーですね」とは素直に同意できないのが現実なわけです。
特に性犯罪絡みは再犯率高いですし。

デスノートでは正義とは何か?悪とは何か?という問いを
少年漫画の中で提示して大ヒットしましたが
ギフト±では命の価値と臓器移植を絡めているのが本当にユニークですし、
最近のJKビジネスや毒親、半グレ、中国人の爆買いといった
時事的なトピックも扱っているのも面白いです。

まだ現時点では既刊は3巻までですが今後どのようにストーリーが展開していくのが楽しみな漫画です。
仮にサントラの仕事の話が来たら何があっても絶対にやりたいレベル(笑)。

ただ、内容が内容なだけに絵がかなりグロいです。
なのである程度耐性のある人ではないとオススメできないのですが
絵自体は非常に上手くて綺麗。

ちなみにKindleでも出てるので興味のある方は是非。
俺はKindleで読んでます。
場所とらないしオススメ。
決して万人向けではないですが
感情の揺さぶりを求めている人には是非読んでもらいたいと思います。

最後に、作者のナガテユカさんが読後に女性と知って二重で驚きました。

14:53 | Review | - | -

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