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2018.03.03 Saturday

2017年エクステンド活動報告

やっとクソ忙しい時期がひと段落したので
生存報告を兼ねたブログ更新をしようと思います。

実はちょこちょこブログでも書いていたのですが
去年からレッスンでエクステンドというクラスを正式に設立しました。

内容としてはエクステンドの人向けのより実践を重視したレッスンや
エクステンド限定での勉強会、講座、交流会を行っています。

設立した理由としては過去のこちらのブログを読んでいただきたいのですが
http://blog.kohtaro.com/?eid=269
基本的に音楽のレッスンというのは一対一のプライベートレッスンが
スキルの習得という面を考えれば一番効率的で効果的だと思っています。

が、難点が一つあって。
それは人間関係が生徒と講師で完結してしまうところですね。

実際に音楽をやっていくのならスキルがあることは大事ですが
同時に人とのつながりやふれあいというのも無視できません。
他の音楽家との交流を通して得られる刺激も
音楽家としての成長のためには非常に大事。
しかも作曲の場合はプレイヤーと違って
今の時代は良くも悪くも一人で出来ちゃうので
一人ぼっちになりやすい傾向があります。

これまでも
「どうやったら音楽関係の人と出会えますか」
とちょこちょこ相談されたりしたので
なんとか交流の機会を設けたいなとは思ってました。

なのである程度の期間習ってくれて、
かつ人間的に信用できると踏んだ人には
自分の音楽関係者の飲み会などに来てもらったことが
過去にあったのですがこれが思った以上の良い感触があって。

自分をハブとしてこれまで接点のなかったつながりが
目の前で形成されていく場面は見ていて非常に面白かったし、
参加してくれた生徒さんも
みんなが口々に楽しかった、刺激になったと言ってくれました。

これはアルコールなしの純粋な音楽的な集まりもあった方がいいと判断し、
まだ完璧な形ではないのですが
去年から裏メニューというかテスト的に始めることにしたのが
エクステンドの設立の理由の一つです。

で、今日のブログは去年2017年のエクステンドの活動報告です。
本当はもっと早くにしたかったんですが忙しすぎて今になってしまったという...
なので結構記憶が曖昧なところもありますが頑張って書いていこうと思います。

ちなみにこういう集まりは希望者のみ参加なので決して強制ではありません。
交流する機会は自分の方でなんとかするからスキルさえ学べればそれでいいという生徒さんもいますし
(過去に自分が師匠に習っていた頃はそんなスタンスでした)
各々のスタイルに合わせて参加してもらってますのでそこはご安心を。

まず第一弾は4月に東京藝術大学の千住キャンパスにて行われた
日本音楽学会支部横断企画 シンポジウム&ワークショップ
「映画音楽とコンピュータ・テクノロジー」
というワークショップに行って来ました。

これはもともとプライベートで行こうと思っていたワークショップだったのですが
せっかくだから生徒さんも一緒に参加すると
良い勉強と交流の機会にもなると思いましたので
声をかけたところ割と反応があったので参加希望の生徒さんたちと行って来ました。

武満徹の音楽についてのアカデミックな考察から
現場で仕事している作曲家の方のワークフローや作業環境、
代理店の方による最近のソフトウェア事情など
映画音楽だけでなく作曲やっている人にとっては
非常に興味深いトピックで面白かったです。

で、ワークショップ後はもちろん打ち上げ。
わりと初対面同士の人が多かったので
最初はみんな人見知りが発動して正直困ったなぁと思ったのですが
酒が入って来たり、途中である女性の生徒さんが合流したあたりから盛り上がって来ました。
やはり酒と女性のパワーは偉大ですね。
ただうっかり写真を撮り忘れてしまったのが悔やまれます。
店を出る頃には昔からの友達のように意気投合していたのが印象的でした。

そして第二弾は6月にブルーノート東京行われたマリアシュナイダーの最終日の公演に行って来ました。

マリアシュナイダーは個人的に非常に影響を受けた女性の作曲家で過去のブログでも書いています。
http://blog.kohtaro.com/?eid=180

実際にレッスンでも彼女の曲は何曲も参考曲や分析の対象としていて
うちのレッスンをきっかけにハマった人は何人もいますので
多分日本におけるマリアシュナイダーのCDの売り上げにかなり貢献してると思います(笑)。

確かSNSの告知か広告かなんかで来日を知って速攻行こうと決めましたが
こちらも藝大のワークショップと同じく生徒さんと行くと
より楽しめると思ったので声をかけたところ
かなり反響があったのでこちらもみんなと行く事にしました。

で、会場が青山にあるブルーノート東京という事で
開演がわりと遅めだったので渋谷のRock oN Companyに開演前に行って来ました。

http://www.miroc.co.jp

音楽制作では有名なお店ですが
意外と行ったことがない人がレッスンの前後で話していて多いと感じたので
ブルーノートからも近いしいい機会かなと。

みんなそれぞれ興味のある機材を試聴、試奏したり、購入している中、
生徒のU君がロックオンで注文を承けているSound Cubeという
高級音楽用PCを見積もりしまして
後日、購入するという漢を見せたのにはビックリしました。

個人的にはずっと前から気になっていた
ECLIPSEのTD-M1というスピーカーを試せたのが収穫でした。
http://www.eclipse-td.com/products/td-m1/index.html

今はムジークのRL906という自分でもいうのもなんですが
極上のモニタースピーカーを使っていて
音的な不満はなくてもたま〜に気分を変えたい時もあるわけです。

なので以前から評判の良さを耳にしていたので
噂のTD-M1がどんなもんなのかなと思ってたのですが
実際に聴いてみるとその理由も良くわかりました。
解像度が高くてとにかく音の立ち上がりがいい。
この立ち上がり方は個人的に衝撃的でした。

なのでセカンドモニターとして充分使えると思ったし、
多分10万以内で買える中では相当いい部類に入ると思います。
聴き専の人や初めてモニター買う人にもおすすめです。

そしてその後はブルーノート東京に移動。

今回ジャズであったり、ジャズクラブでのライブを観るのが初という人が多かったので
みんなブルーノートの雰囲気に圧倒されていましたね。
ちなみにブルーノートは出演者も音響もサービスも国内でも一流の会場だと思います。
音楽をやる人間としてはやはり音楽の世界の一流を知る必要があると思っていて
それを実際に肌感覚で体感、体験するのは大事な事です。
こういうのは通常のレッスンはなかなか伝えられないので
今回のような機会というのはとても貴重だなと思いましたし
だからこそのエクステンドというのもあります。

そしてテーブル席に着席して乾杯。

ブルーノートオリジナルのワインなんてのもあります。

そしてついに開演。
席はちょうどステージの真右だったので全体像は見えませんでしたが
その分、マリアの指揮であったり、プレイヤーの手元が見えたのでよかったです。

セットリストはうろ覚えだけどこんな感じ。

1. Concert in the garden
2. El Viento
3. The Pretty Road
4. Nimbus
5. Spartacus
6. Cerulean Skie

個人的には1曲目が「Concert in the garden」だったのが嬉しかったですね。
レッスンでも扱っている曲なので曲がスタートした途端、
思わずみんなで顔を見合わせました。

3曲目の「The Pretty Road」は正直個人的にはそれほど好きな曲ではなかったんですが
ライブで聴いたらスゴい良くてしばらくずっとこの曲ばかり聴いてました。
やっぱりライブでイメージ変わる曲ってありますよね。

そしてラストの「Cerulean Skie」もレッスンで扱ってる曲で
マリアシュナイダーの音楽全般に言える事ですが
ベースの動きは調性音楽っぽくてもそこで聴こえる響きは調性音楽ではないのが面白い。
コードネーム化が難しい響きというか。
でも音楽的には破綻してなくて聴きやすい。
要はモーダルって事なんだけどレッスンでやったことを
実際に本場のトップのプレイヤーの生演奏で体験できるのは本当に素晴らしい機会でした。

終演後、なんとサイン会が実施されるとのことで
持参してきたCerulean Skieのスコアにサインしてもらいました。
まさかスコアを持ってくる人間がいるとは思わなかったみたいで
「オーマイゴッド!」と言われました(笑)。
実際に会ってみると意外に小柄な方でやはり美人でした。
もうこのサインは一生の家宝にします。

でもその日の公演の感謝の気持ちをマトモに英語で伝えられなかったのは心残りでした。
音楽的にも聞いてみたい質問もたくさんあったのに。
こういう時英語できたらなと本当に思います。

そして会場を出て帰路についたわけですが
みんなほとんど言葉を交わさなかったのが印象的でした。
要はあまりにも素晴らしい公演だったので
感想を言おうにも言葉が追いついてこないんですね。
正直料金的にはかなりの割高でしたが
金額以上の感動を得られたと思ってますので非常にいい機会でした。

次の来日の際にはまたみんなで行きたいと思います。

そして第三弾は10月に横浜のモーションブルーで行われた
濱瀬元彦 The ELF Ensemble with 菊地成孔の公演にこれまた生徒さんたちと行ってきました。

濱瀬さんもマリアシュナイダーと同じく以前ブログに書いたことがあるのですが
http://blog.kohtaro.com/?eid=91
多分2010年以降で一番衝撃を受けた音楽家です。

濱瀬さんはベーシストとしてだけでなく、
作曲家、音楽理論家、教育者としても一流の方で
個人的に音楽家としてのあり方として僭越ながら目標とさせていただいている方です。

たまに
「kohtaroさんって誰が目標なんですか?」
とか
「何を目指してるんですか?」
と質問されることがありますがその目指している先に間違いなく濱瀬元彦さんがいます。

お前なんかが濱瀬元彦の名前出すなよw
と笑われてしまうかもしれませんがやはり目標は高く持ちたいので。

うちのレッスンの特徴として俺がリアルタイムに興味があったり、
影響を受けたアーティストの話を割とレッスンの前後や最中に話したりするのですが
自分でもいうのもなんですがそのチョイスというか目利きとしての感度はかなり高い方だと思っています。
実際それがレッスンを受講する目当ての一つと言ってくれる人もいるくらいで。

当然その中にも濱瀬元彦さんがいましたので
マリアシュナイダーと同じくレッスンきっかけに濱瀬元彦さんにハマった生徒さんは結構います。

ちなみに以前、濱瀬さんのライブは個人的に行ったことがありまして
あまりの演奏力の高さに圧倒されました。

なのでこれは是非生徒さんたちにも体感してもらいたいと思い声をかけて行くことにしました。

今回モーションブルーということでわりと近所の会場だったのですが実は行くのは初めて。
ブルーノートの系列(?)というのもあって
こちらも高級感があって音響もサービスも内装、雰囲気もいい感じ。

開演前に軽く乾杯。

で、肝心のライブでしたがやはり凄まじいの一言。
濱瀬さんだけでなく他のパートも国内トップレベルの演奏家の方々なのでアンサンブルとして完璧。
The ELF Ensembleのスゴいところは打ち込みっぽい音も同期とか使わないで全部人力なところ。
こういうコンセプトのバンドやグループってわりといると思うけど
ここまで演奏が完璧なアンサンブルは他にないと思う。
ある意味打ち込みよりも生演奏の方が完璧という変な現象が起きてしまってる。
実際数年前に観た時よりもさらに進化しているし
そして菊地成孔さんのMCは相変わらず面白い(笑)。

楽器が上手いってどういうことなんだろうという人は是非観て行って欲しいですね。
これが一つの答えだっていう。
あと数年観ない間に新曲も増えてきたようなのでまた音源は是非リリースして欲しいところ。

そして終演後はマリアシュナイダーと同じくみんな言葉が出ませんでした(笑)。
やはり素晴らしい音楽は言葉を超越するんですね。

こちらもまた次回も行きたいですね〜

そして第四弾に多摩美術大学での
「マカームとラーガ2」〜即興演奏の技法〜
という講座に行ってきました。

ちなみにマカームとはアラブ音楽でいうところのモード、
ラーガはインド音楽のモードのことを意味します。
つまりアラブ、インド音楽におけるモードを使用した即興演奏についてのレクチャーです。

個人的にアラブ音楽やインド音楽は非常に興味がある分野で
本当に機会があれば専門的に学んでみたいくらいなんですね。

ちなみにアラブ音楽の音楽理論に関してはこちらが詳しいです。
http://www.arab-music.com/theory.html

こちらの本もおすすめ。


上記のHPや本の著者の方が参加している
ル・クラブ・バシュラフのライブも以前行ったことがあります。
ちなみにその時のお客さんは自分含めてたったの三人だったのですが(笑)
音楽的には非常に面白いので是非下記のYoutube動画をご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=9zW5JPXnC3Y

実は以前もこのようなテーマの講座はあったのですが
その時はスケジュール的に塞がっていて泣く泣く諦めた記憶があります。

なので今回こそは絶対に行かなければと思ったわけですが
レッスンの生徒さんも一緒に参加すると
良い勉強と交流の機会になると思ったのと
時期的にも年末ということで
講座の後に忘年会を行うのもいいかと思い
エクステンドの対象じゃない生徒さんにも
今回は声をかけて結構な人数で参加させてもらいました。

講座の内容に関してはかなり記憶が薄れてしまっているのですが
アラブ音楽とインド音楽の共通点、違う点などを
講師の方がディスカッションしながら進めて行く形で興味深かったです。
そしてヨーロッパのクラシック音楽との違いなども面白かったです。

個人的に面白いな〜と思ったのは
調性音楽においてはメジャー(長調)とマイナー(短調)という
二つの世界を軸にしていているのはこのブログを読んでるような方ならご存知だと思います。
ちなみに何を持ってメジャーかマイナーかと分けるかというと
ルートから数えて3番目の音が長3度だとメジャー、短3度だとマイナーとなります。
これはスケールもコードも同じ。
多分多くの人がルートから数えて短3度にある音を同時に鳴らしただけで
「悲しい」とか「暗い」といったイメージを連想すると思います。

ただアラブ音楽では「歓迎」や「喜び」を表現している楽曲なのに
使用しているマカーム(モード)に
ルートから数えて短3度の音が普通に存在しているのは
感覚や感性の違いと言われればそれまでですが興味深かったです。
なので本当機会があったらじっくり学んでみたいと改めて思いました。

ちなみに多摩美は今回初めて行きましたがいい学校でした。
アクセスがちょっとアレですが
(多分橋本に降りたのも人生初です)
芸術を学ぶ場としては最高の環境だと思いました。
仮に美術をやっていたら通ってみたかったな〜と思うくらいで。
著名なアーティストやクリエイターを数多く排出しているのも納得です。

そして講座後、予約していた駅前の忘年会の会場に移動。
時期が時期ということで冗談抜きに10件以上電話してやっと抑えたお店です。
わりと早めの時期に電話したはずなのにどこもいっぱいだったのでビックリしました。
次からはもっと早く予約しないと。

人数が多くて席が二つに分かれてしまいましたが
でも随時移動し合えば問題なし。
インスタ映えしそうな女性にウケそうなお洒落な内装のお店で楽しく飲めました。

が、話の内容は
電源やクロックで音が変わるとかキックのピッチの合わせ方とか
ブラックフライデーやクリスマスのセールに買った、買う予定のプラグインとか
CUBASEとNuendoの違いとか
クラブミュージックのジャンル分けの定義についてなどなど
女子力やインスタ映えのかけらもなかったのが残念でしたね(笑)。

初対面の人も多い中、あっという間に意気投合したのはよかったです。

そのあと飲み足らず、二次会に移動したのですが
全員が進んで参加したのにどれだけ楽しかったのかがよく現れていると思いますし
飲み会後、お互い連絡先を交換して
今では普通にSNSとかで交流しているところを見ると企画してよかったな〜と思います。

というのが2017年のエクステンドの主な活動報告となるわけですが
反省点としては俺主体でのグループワークを行えなかったことですね。
今のところだとkohtaroの興味のある講座やコンサートにただ生徒を連れて行っただけじゃないか、
という感じだと思うので(笑)
(もちろんこれも大事なことだと思ってます)
今年こそは何かしら行いたいと思いますので皆様楽しみにしていてください。

それとこれとは別に個人レッスンの形で
より実践的なレッスンを行っているのもエクステンドの特徴です。
どんな内容なのか気になる方は個別に問い合わせてください。

はあ、久々の長文。疲れた〜

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